休憩が少ないとどうなる?

勤務中に休憩をとることは法律でも定められていますが、休憩がまともにとれない職場も実際に存在します。休憩がとれないとどのような影響が出るのでしょうか。

休憩が少ないとどうなる?

休憩がとれない理由

職場によってはなかなか休憩をとることができない場合もあります。例えば、急患や緊急入院が多い急性期病院がそうです。時間に関係なく急患が来院し、緊急入院になることが日常茶飯事です。休憩中であろうとそういった患者さんの対応はしなければなりません。その対応が終わってから時間をずらして休憩をとることもありますが、その後の予定が詰まっているためほとんど休憩はとれません。
人手が不足している職場もなかなか休憩がとれません。最近は7対1看護のような看護体制に合わせて看護師を配置しています。しかし、その看護体制を守るためにフリーで動ける看護師が少ない、といった事態になっています。余裕がないため急な欠勤者が出たり、退職者が出てしまうと看護師1人ひとりの負担が重くなってしまいます。勤務時間内にすべての業務を終わらせるために休憩返上で働いているのです。
しかし、人手がいればいいというわけでもありません。人手が十分でも職場の雰囲気で休憩がとれないケースもあります。例えば、先輩が休憩返上で働いている場合などです。人間関係が良好な職場なら先輩・後輩に関係なくきっちりと休憩をとることができますが、雰囲気が悪いと先に休憩をとっていることに対して悪口や陰口をいわれたりします。それを避けるために「先輩が休憩していないから」という理由で休憩をとらない人もいます。

休憩をとらずに働き続けるリスク

休憩をとらずに働き続けるとどうなるのでしょうか。休憩することでストレスを和らげ、身体の疲労も回復しているわけですが、休憩がとれないとストレスや疲労が溜まったまま働き続けることになります。今だけ、と我慢しても時間とともにストレスも蓄積するため、そのうち仕事量や給料などさまざまな不満が出て、心の健康も害してしまうでしょう。看護師という職業に魅力を感じ、努力して看護師になったにもかかわらず、休憩がとれないことから負のスパイラルに陥り、最終的に看護師を辞めてしまった人も少なくありません。
休憩をとることは労働基準法を守るだけではありません。心と身体を休めてバランスをとるためにも必要なことです。看護師の仕事は患者さんの命に直結するものがほとんどです。どのような時も集中しなければなりませんが、常に気を張っていると擦り切れて突然切れてしまうことがあります。集中力が低下し注意力や判断力が鈍くなると適切に判断することはできません。いつ医療事故を引き起こしてもおかしくない状態になってしまうため、上長が休憩を促す職場もあります。

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